※ネタバレを含みますので、空の境界 夢想深深 第一章 平安新風 読了後にお読みください。ちょっとしたSSを含みますww
 
 

梨本沙織 44歳 A型 3月4日生まれ
 
旧姓:沖坂沙織
 
 沖坂は日本のシュバインオーグ系譜の魔術師では遠坂に並ぶ名家である。沙織は沖坂家が生んだ才媛であり後継者として大きな期待を寄せられていたにも関わらず、17歳の時に家を飛び出し、消息を絶った。
 
 家出の原因となったのは、高校時代に出会った普通人の梨本慶一との恋愛。沙織と慶一の交際に反対する沙織の従兄である沖坂透が慶一の家を放火し、慶一の両親が死亡する。その負い目を感じた沙織は家出を決意。瀬戸町に辿り着き、当時自らの口座にあった貯金を全て下ろして、追ってきた慶一と共に飲食店の経営をはじめる。恋に突っ走ってしまった魔術師さんである。きっと、当時の冬木市のセカンドオーナーである某魔術師さんに言わせれば、『心の贅肉に囚われた哀れな魔術師よね』というような感じで一刀両断してくれると思うが、そんな某魔術師さんもおよそ5年後、とあるルートで素人同然のへっぽこ魔術師と大恋愛をしてしまうのだから面白い。
 
 魔術系統は土と風。物質操作を得意とし、結界作成にも優れる。
 
 事件後、再び店に訪れた瀬尾静音と恋愛&鮮花ちゃんの話題で盛り上がり意気投合する。
 
 
「鮮花ちゃんって、ああ見えて凄く怖いのね」
「そうなんですよー。でも、沙織さんを怒ってたときの鮮花ちゃんがやたらと不機嫌だったのは、幹也さんの所為ですよ」
「幹也さんって、鮮花ちゃんのお兄さんの?」
「そうです、そうです。鮮花ちゃんって血の繋がった実のお兄さんである幹也さんのことが好きなんですよね。もちろん、女の子として」
「言われてみれば鮮花ちゃん、お兄さんが入ってきてからの態度は不自然だったわね」
「それで、本人から聞いたわけではないですけど橙子さんが話してくれた推測では、鮮花ちゃんの恋敵である両義さんと幹也さんの恋愛が沙織さんと慶一さんの恋愛に似ていたらしくていらいらしたのではないかって言ってました」
「橙子さんっていうのは事務所の所長さんで、両義さんっていうのは鮮花ちゃんのお兄さんと店に一緒に来てた着物の女性よね?」
「そうです。先週、両義さんが××したことで、今現在の鮮花ちゃんは手がつけられないほど不機嫌なんですよ。だから、寮を逃げてきちゃいましたー」
「ありゃりゃ。それは、鮮花ちゃんもショックよね」
「ルームメイトを巻き込むのはやめてほしいです」
「仕方ないわよ。恋する乙女は苦悩だらけなのだから」
「深いですなぁ。メモメモっと。そういえば、私不肖の身でありながら同人誌なるものを書いていたりするんですよ」
「あらあら、もしかしたら静音ちゃん、この同人誌の著者ではないかしら?」
「マジですか?大正解です」
「ふふふ。やっぱりそうだったのね。依頼した甲斐があったわ」
「もしかしてずっと知ってました?」
「ええ。貴女の名前を聞いてからずっと静音ちゃんを問い詰めたくてうずうずしていたのよ。貴女の作品って私のような腐女子の間で、密かなブームを起こしているのよ。シズネやミキヤ、アザーカにシーキの本人に会えて興奮しっぱなしだったのよ」
「凄い…。沙織さん、握手してもらっていいですか」
「寧ろこちらからお願いしたわ。せおっち(※瀬尾静音のペンネームです)さん」
「あの、ぶっちゃけ感動して泣きそうです」
「静音ちゃんの漫画は本当に面白いわ。今度、フジーノやトーコとも会ってみたいわ」
「それなら藤乃ちゃんと一緒に来ますね。橙子さんはちょっと××××で無理なんですけど」
「是非いらっしゃい。大サービスしちゃうから」
「本当ですか!嬉しいです。そうだ、実は新作を持ってきているんですよ。ただ、これは鮮花ちゃんには絶対見せられないものなので、信頼できる読者さんにしか配ってないんですけど……」
「本当?!是非読ませてもらうわ」
「なんだか、凄い有意義な時間が過ごせた気がします」
「そうね。せおっちと話ができるなんて夢のようだったわ」
「沙織さんに言われると照れくさいです。今度は藤乃ちゃんも連れてお邪魔しますね」
「ええ、待ってるわ。学院長先生にもよろしくお伝えください」
「はいっ。了解です。では、ご馳走様でした!!」
「ありがとうございました。またお越しください」
 
 

というの会話があったとか……。

戻る

inserted by FC2 system