世界が塗り変わった。

燃えさかる炎と、空間に回る歯車。
一面の荒野には、担い手のない剣が延々と続いている。

エミヤシロウの原初の風景

心象世界

歯車が回り、剣が地面に刺さっている他は何もない。
しかし、そこにはエミヤシロウの全てがあった。

体は剣でできている
血潮は鉄で心は硝子
幾たびの戦場を越えて不敗
ただ一度の敗走もなく
ただ一度の勝利もなし
担い手はここに孤り
剣の丘で鉄を鍛つ
ならば、我が生涯に意味は不要ず
この剣は、無限の剣でできていた

 

剣の雨が降り注ぐ
容赦など存在しない
ただ全力でがむしゃらに
投影された名だたる剣が間髪なくバーサーカーを突き刺しにかかる
視界は剣で埋め尽くされた


そして

バーサーカーは三つの命を失った

 

 

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