俺は明日から三ヶ月、月学部代表として月に留学することになった。そして今、俺朝霧達哉は月に留学するための最終チェックをしている。とは言っても、最愛のエステルに月の常識をねじ込まれているだけなのだが………
「いいですか達哉。月では残念ながら地球人は異質としかみてくれません。私が昔そうだったようにへたをすればそれ以上の反応する人もいるでしょうから気を付けてください」
「エステルそれ言うのは今日で16回目です………大丈夫ですよ。あっちにはモーリッツ様もいるのですから」
 いつものエステルなら同じことを、しかも同じ日に繰り返さない。
「大丈夫ですよ。エステル、たったの三ヶ月ですよ」
 と、俺が言うと……
「う、そ、それもそうですね」
 と、なぜかこう、そわそわしている。………これはまさか
「エステルもしかして寂し「寂しいわけありません」………」
 即答だった。
 そう言ってもエステル、しっかりいつもの右の頬を触るウソのサインがでていますよ。
 


 
 

 こんな風にエステルが隣にいるのが当たり前なのは、あのころから変わらないな………

 

 

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